経済と戦争 economics, harmony and war, Helios and Mars.
もし、アメリカ経済が失速すると、どうなるか。2つの方向に失速が広がる。
1つの方向が日本への影響。
もう1つの方向がドイツへの影響。ドイツへの影響はEUの失速を意味する。
アメリカに軍事力で敗れた二つの国が、皮肉にも、今度は経済で敗れる。
もし、この仮定が現実となった場合、戦後復興はどういう形になるか。
日本は中国との関係で戦後復興を図ることになる。
ドイツは東欧との関係で戦後復興を図ることになる。
アメリカ経済の失速はあまり考えたくないが、
もし、アメリカ経済が回復しないとどうなるか。
アメリカの有権者は、聡明な有権者が多い。
アメリカの有権者は、政策とその政策の結果に基づいて、大統領を評価する。
それゆえ、大統領は再選されない可能性がある。
だから、大統領は、戦争の早期終結に努力し、今は経済政策に必死となっている。
もし、アメリカ経済が回復しないとどうなるか。
大統領選挙が近くなると、戦争を起こすことになる。これで支持率は上昇する。
しかし、これでは、常に戦争をやっている必要がでてくる。
有効な経済政策はあるか。
「大規模な減税について」
もし、国民がデフレの兆しを感じると、消費にお金が回らない。
デフレにおいては、現金をたくさん持っている方が強い。
家計の過剰債務がある状況で、減税はどういう効果があるか。
「金融政策について」
金利を引き下げればいいが、金利の引き下げは、別の副作用がでる。
さて、どのくらい株式市場が反応するか。過剰な設備投資をどうするのか。
「為替政策について」
ドル高を維持する必要があるが、アメリカ国内には、ドル安を希望する産業も多い。
解決法はむずかしいが、アメリカ経済が失速すると世界中の国々が困るので、
世界中の人たちが、アイディアをアメリカに提案する必要がある。
そこで、私から2つアイディアを提案する。
1つは、国防予算の枠はそのままにし、兵器購入費を削減し、兵士の給与を上げる。
兵士というものは、基本的に貯金しない。兵士は、もらった給料以上に浪費する習慣がある。
アメリカは兵士が国民に占める割合が高い。兵士の消費拡大は、個人消費に大きく貢献する。
もう1つは、mentality economic policy の実施。
経済学に心理学を持ち込んだ政策を実施する。
アメリカ人の消費行動を見ていると、どう見ても、合理的判断に基づく経済的行動をしていない。
アメリカ人のメンタリティー(Columbian mentality)は、陽気で楽観的だが、時として落ち込む。
アメリカ人というものは、借金をしてまでも、生活を豊かにしようとする傾向がある。
これで、精神的な落ち込みが起きたらどうなるか。
この精神的な落ち込みをカバーする必要があるが、
この落ち込みを、決して、戦争という形で精神高揚してはならない。
まだ、アメリカには文化がない。
まだ、アメリカには精神革命が起きていない。
精神革命とは、ルネッサンスのことである。要するに文化的高揚を図ることである。
つまり、アメリカ・ルネッサンスを起こせばいい。
このルネッサンスで、さまざまな産業が起きてくる。雇用の創造も起る。
アメリカ人のメンタリティー(Columbian mentality)をよく考えて、
経済政策を立案しないと、有効な経済政策にならない。